初めての涙

長女の話。

年長さんから始めたバレエ。

小学生の頃はバレエと言っても
チュチュがひらひらした綺麗な衣裳を着て舞台に立ってるだけで可愛くて
踊りの内容も「間違えずにみんなと揃えられたらいいね」くらいのレベル。
習い事の一つとして週一回のレッスンをただこなす感じで過ごしてきたけど、
今回はじめてソロに抜擢。
なんとなく先生も「そろそろ本気出してみ!」っていう気持ちもあったんじゃないかな。

「正しい」踊りから
「魅せる」踊りへのシフト。

目立つとか注目されることが苦手な長女。
根っからの「控えめ」さん。
運動会でも競争心からは程遠いところでマイペース長女さん。
何かに「燃える」という経験はして来なった。

そんな長女が
本番直前の楽屋で
「あ~ちょっと痛いんよね」と小さな声でぽつり。
「どこが痛いん?」と聞くと
足の小指に豆が出来てるとのこと。
え!!大丈夫?ていうか、このタイミングで言う?(笑)
今までストイックな練習をしてこなかったからマメができるなんて初めて!
先生にテープを巻いてもらい
いざ本番。

舞台には
堂々と踊る長女の姿が。
「ドン・キホーテ」というバレエの抜粋だったんだけど
主役の高校生のお姉さんやうちの次女含むコールドさん(群舞)の踊りも素晴らしくて
純粋に「バレエ」として楽しめた。

終演後見に来てくれた方とのロビーコールの時
初めて長女が涙を流していて。
足の痛みと
緊張の糸が解けたのと
やり切った達成感と
色んな味がまざった涙だけど
その涙がなんだかとても美しかった。

今回のソロで一皮むけた長女。
二年生から部活を自分の意志で転部して
なんどかとても楽しそう。

身長も私をすっかり追い越したし
ずいぶん頼もしくなった。

関連記事

  1. お金のはなし。

  2. 祝20周年。

  3. おばあちゃん家とのお別れ。

  4. ちょっとずつ現実に。

  5. 今年のサンタと中学生のおこづかい事情。

  6. 全ては意味のあること。

PAGE TOP